2007年10月22日

兼六湯どうふ

和食のときは、
なるべくお肉を使わないものを
作るようにしています。

・兼六湯どうふ
IMG_1044.JPG


この料理のいわれ。
うちの父は、好き嫌いが激しい人でした。
魚と絹ごしどうふは毎日食べる。

2年間、父に付き合って食事していたら、
そのあと数年、
絹ごしどうふを見たくなくなった。

そんな父が連れて行ってくれた飲み屋さんに、
兼六湯どうふはありました。
兼六とは、金沢兼六園の兼六です。
そのお店は金沢にゆかりがあるようでした。
(けど、治部煮がメニューになかったなあ。)

その湯どうふを、父が、
「これ、うまいんだよなあ。
昔はしょっちゅう来てたんだよなあ」
と、うれしそうに食べていました。
その姿を見て、
「どれ、家で再現してあげよう」
と思い、
味をじっくり確かめ、覚えてきました。

ああ、なんて親思いの娘。

そして、後日。
作ってみました。
うん、あのときの味にかなり近い。
これでよし。

父に出して、
「これ、なーんだ」

「兼六の、湯どうふか?」
と当てた、父。

「パパがおいしいおいしいって言ってたから、
味を覚えてきて作ってみたの」
と、私。

父、「ふーん」。

終わり。

私は心底がっかりしました。
ふーんはないでしょ、ふーんは。

世間の皆さん!
人が自分の好みを考えて料理を作ってくれたら、
感謝と喜びを表しましょう!

父は、「まずい」とか「食べられない」とかは
ハッキリズバリ遠慮えしゃくなく言うのに、
「おいしい」「ありがとう」「よく作ってくれたね」
は絶対に言わない人でした。

そんな父には、
料理に (いえ、家事全般に) やる気ゼロの母が
合っていたわけです。

私が奥さんだったらやってらんない。
一所懸命作っても何も言わない夫。
味に文句のあるときだけズバズバ言う夫なんて。

おっと、夫婦問題を論じそうになってしまいました。

兼六湯どうふは、そんなわけで、
さびしい思い出がつまっているのです。
でもおいしいので、たまーに作ります。

あ、そうそう、上の写真の土鍋、
主人の婿入り道具(?)なんです。
鍋焼きうどんなんかが一人前作れる大きさ。
これを、主人は2つ持っていました。
(1個は誰の分なの? キーッ! くやしいっ!
なんて、ヤボなことは言わないわ。)

このほかにも、
すきやき鍋にしゃぶしゃぶ鍋まで持っていたそうです。
一度、引っ越しに当たって人にあげてしまったそうな。

小さな土鍋は取ってあって、
私が風邪で具合の悪いときなど、
それを使って
おかゆや鍋焼きうどんを作ってくれる、
やさしーーーい主人です。

私が作ったものも、
「おいしい、おいしい、おいしい」
と連呼して食べてくれる主人。
イマイチなときは、決してまずいとは言わず、
「もうちょっとこうしたら?」
という言い方をしてくれます。

あの世にいる、我がおとっつぁん、
生まれ変わったら、
文句ばっかり言ってないで、
ちゃんと奥さんの料理をほめるんですよ。
わかった?



おいでくださいましてありがとうございます。

数文字でけっこうです、ぜひコメントをお残しください。

「読んだ」でも、「ほぉ」でも、「食べたい」でも。

その一言が励みです。
posted by すー at 10:40| Comment(2) | TrackBack(0) | おうちでごはん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
読めば読むほど素敵なご主人ということが伝わってきます。。。

確かに毎日料理を作る身としては、
家族の「おいしい!」という、
なにげないようで大切な言葉がうれしいですよね。

ところで、兼六の湯豆腐のレシピが気になります。
やっぱり企業秘密でしょうか?(笑)
Posted by 書道のはな*みち みや at 2007年10月24日 16:54
書道のはな*みち みや先生、こんにちは。

なにげない言葉が人の心に響くのですよね。
料理は愛情といいますが、
愛情の受け方も上手じゃなくちゃ、と思います。

兼六湯どうふは…はい、企業秘密です。
いえ、先生にはあとでこっそり(?)お伝えします。
超・簡単、コロンブスの卵なんです。
Posted by すー at 2007年10月25日 06:53
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